2020.06-07

(2020年8月のnoteから転記)

ハッと気付いたら8月になっている。6月、7月の振り返りができていなかったので、書きかけのものをがっちゃんこしました。

6月

梅雨入りしてから、どんなに換気しても加速度的に風呂場がかびてゆくので、むしゃくしゃしてカビキラーを大盤振る舞いで撒いたら心がすっきりした。
来月初旬にneriの再開が決まりました。このまま再開できなかったら挫けていただろうな。ありがたいことに今回も満席のご予約をいただいています。本当に光栄だし、がんばる以外にできることがないね。

https://note.com/embed/notes/nf64a1e81364e

料理のことばかり考えているけど、漫画は読みました。本が全然読めなかったな。漫画はあらゆる隙間で読めるけど、本はだめだ。没頭してしまうのが怖くてひらけない。

7月

neriやりました。素晴らしい感想をいただけて嬉しかったな。うつくしいと思う情景を料理で表現して、それがふたたびお客さんの感受性によって情景へ戻っていくのが不思議だった。

https://note.com/embed/notes/n6374cbcc3396

そのあとはずっと雨が続く中だらだらしていたら7月が終わった。何してたんだろうマジで……。

6〜7月に読んだ本(計5冊)

・ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい/大前粟生
・積読こそが完全な読書術である/永田希
・パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会/ミシェル・クオ
・予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」/ダン・アリエリー
・82年生まれ、キム・ジヨン/チョ・ナムジュ

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい ぬいぐるみと喋る人は優しいかもしれないな、どんな話だろうなと思って読んだ。耐えられないことに耐えるために人に打ち明けることすら憚るようなやさしすぎるひとたちの苦しさを苦しいまんまでかいてある。 / 積読こそが〜 amazonや電子書籍の欲しいものリストだって積読であるというのは本当にそうだな。わたしはブックストアの欲しいものリストをみているとハーレムだなあという気持ちになる。本が読みたい。 / パトリックと本を読む〜 以前、掃除婦のための手引書(ルシア・ベルリン著)を読んだなかですごく好きだった短編「さあ土曜日だ」が刑務所の読書サークルの話で、それに紐づけて読んだ。著者の人がすごくて、土地ごと貧困から抜け出せなくなった黒い皮膚の人びとと在米台湾人2世としての自分を、アメリカの中で虐げられるものとしてひっくるめて同情(sympathyのほう)し、周囲を物語に回収してしまいそうになるたび、自分を引っ叩いてちゃんと共感(empathy)に立場を引き戻す。そうして、目の前にいる人間を歴史に対して怒る”黒人”ではなく、貧困から抜け出したいひとりの人として向き合っていくように軌道修正しているところが、読んでいて信頼できるし、自分の認識の偏りにも気づかされる。BLMと叫ぶ時、全ての黒い皮膚の人が怒ることができているわけではないのだ。 / 予想どおりに不合理〜 行動経済学って面白そうだなあと思って読んだ。一つの行動に対していろいろな実験を重ね、読んでいながら「ああっこれはついやってしまう」と思う行動のあれこれの理由が示される。 / 82年生まれ、キム・ジヨン 今まで数ページ読んでは閉じ読んでは閉じしていたのをついに読み終えた。韓国の男尊女卑、家父長制、男からみた女の姿と、女からみた男の姿のゆがみをデータを交えながら、ひとりの”平凡な”女性とその親世代の女性の人生にのせて淡々と語る、韓国フェミニズム入門の書…なのだが、最後の数行が恐ろしい。”わたしたち”に優しい目を向け、理解をしてくれているはずだった語り手もまた、女の人生に手を差し伸べる気はないことが暗に示されて、ぞっとする。これはひとごとではない。

6〜7月に読んだ漫画(計31タイトル)

・ゾン100 ~ゾンビになるまでにしたい100のこと~/高田康太郎、麻生羽呂
・フラジャイル 病理医岸京一郎の所見/恵三朗、草水敏
・コーポ・ア・コーポ/岩浪れんじ
・アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり/荒井ママレ、富野浩充
・ラジエーションハウス/モリタイシ、横幕智裕
・重要参考人探偵/絹田村子
・ちひろ/安田弘之
・ちひろさん/安田弘之
・トレース 科捜研法医研究員の追想/古賀慶
・LIMBO THE KING/田中相
・夏の前日/吉田基已
・アクタージュ act-age/宇佐崎しろ
・のだめカンタービレ/二ノ宮知子
・パレス・メイヂ/久世番子
・金の釦 銀の襟 ―パレス・メイヂ側聞―/久世番子
・にこめっこ/赤堀君
・私の恋で死んでくれ/山川まち、としき
・異世界もう帰りたい/ドリヤス工場
・書店員 波山個間子/黒谷知也
・明日、私は誰かのカノジョ/をのひなお
・テンペスト/庄司陽子、阿仁谷ユイジ
・潜熱/野田彩子
・シャーマンキング/武井宏之
・累/松浦だるま
・Her/ヤマシタトモコ
・オリオリスープ/綿貫芳子
・山と食欲と私/信濃川日出雄
・女の園の星/和山やま
・マキとマミ ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~/町田粥
・新しい上司はど天然/いちかわ暖
・うちの上司は見た目がいい/山崎ハルタ

ゾン100〜 ハイテンション終末世界生き抜き紀行といえばいいのか?ブラック企業でメンタルがおしまいになっていた朝に、世界の方が先にゾンビでおしまいになってしまうという… / フラジャイル これはどうだろうなと思いながら読み始めて、ダークヒーローかと思いきや真っ当なヒーローなのでまんまとハマって最新刊まで読んでしまった。病理医という方々の存在を初めて知った。続き楽しみ。 / コーポ・ア・コーポ これはすごい…西村賢太さんが推薦文書いたとのことだけどわかる、盛夏の蒸し暑さのまとわりつくののどうしようもできないような貧しさとしたたかさの表現、人間、いい漫画を読むと人間が描かれているなあ…というどうしようもない感想を持ってしまうんだけどそれでした / 重要参考人探偵 数学であそぼが面白かったので過去作も読もうと思って。コナンくんと張るレベルでとにかく死体を見つけてしまうモデル(美形)とその友人(美形)が事件を解決したり死体を見つけてしまう因果を探ったりする。この作者さんは話すのが上手いんだなあ / ちひろ、ちひろさん これすごくいいな〜〜〜たまに読み返したい。飄々としているのと、愛情ゆたかに生きるのとは両立する。バジル姐さんが好き。 / LIMBO THE KING りんごの漫画がすごく良かった田中相さんの別の作品。バディものなんだけど、言ってみればりんごの夫婦もバディだったな。バディとして夫婦を描くのってあんまりないけどとってもいい。この漫画もいいです。おしゃれ。 / 夏の前日 大学生の頃に読んでたけど最後まで読まなかったなと思って最初から読み直し。顔描けないっつってたのに別の女の子の顔が描かれた絵を見つけてしまうあたりから涙腺が大爆発した、むり〜〜せつねええ〜〜〜〜 / アクタージュ 天才的な演技力を持つ女子高生を映画監督が発掘して云々という話、主人公もそうだけど周りのキャラクターが魅力的でいいな〜。 / 書店員 波山個間子 とってもいい…こうやって丁寧に本に向き合うことの素晴らしさよ… / 明日、私は誰かのカノジョ レンタル彼女サービスで彼女を務める子、パパ活をしている子、整形がやめられない子が出てきてる 必死に生きていて、そのために必要なものに他人が口を出すいわれはないんだぞと改めて思わされる / 潜熱 早くダブルの続きが読みたい気持ちを過去作読むことで解消しているところある これもいいな…野田彩子の愛まっしぐらなところがほんとうにすき / シャーマンキング 小学生の時なぜか途中の1巻だけもっててずっと気になってたので一気読みした こんな終わり方なんだ……… /  醜く生まれた主人公が、絶世の美女だった母親から譲り受けた口紅で他人の美しさを奪い、女優として上り詰めていく話 と思いきや、自分本来の姿と向き合うパートがすごい良かった そんでだれも幸せにならん / 女の園の星 和山やま先生は最高、もうそれ以外に申し上げることはありません 最初の1話だけでもみんな読んで

漫画の感想、全部は無理だった〜 

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